2023年度戦略的創造研究推進事業（CREST）「量子フロンティア」領域の新規研究課題として、量子コンピューティングシステム研究センターのメンバーを含む提案２件が採択されました。

「スピン超偏極分子材料の創出に基づく量子医療診断」

研究代表者

楊井伸浩 准教授（九州大学）

概要

核磁気共鳴を用いた画像化法（MRI）は、核スピンの偏極率が低いために感度が悪いという本質的な問題を抱えています。本研究ではMRIの感度を飛躍的に向上させるスピン超偏極材料を創出することで、新たな量子医療診断技術を開発します。また、独自の分子性量子センサーの開発とその集積化により、多様な化学パラメータの量子センシングを可能にします。

主たる共同研究者

  • 倉重 佑輝 准教授（京都大学）
  • 小堀 康博 教授（神戸大学）
  • 兵藤 文紀 准教授（岐阜大学）

「分散量子コンピューティングの共創的マルチレイヤー設計とその実装」

研究代表者

徳永裕己 特別研究員（日本電信電話株式会社）

概要

未だ実現の目処が立っていない大規模な分散量子計算に向けて、ハードウェアからアーキテクチャ、ソフトウェアまでのこれまでにない共創的なマルチレイヤー設計に取り組みます。理論と実験を一気通貫し、分散量子計算の性能を最大限引き出す枠組みを提示し、分散量子計算機のプラットフォームを構築していきます。

主たる共同研究者

  • 松浦 康平 助教（東京大学）
  • 谷本 輝夫 准教授（九州大学）
  • 吉岡 信行 助教（東京大学）